アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

平遥古城【中華人民共和国】

登録名:Ancient City of Ping Yao
登録年:1997年
 
  
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 【概要】
山西省省都太源市から南に約90kmのところにある地方都市平遥。その中心部に、明代の城郭都市の姿をそのままに残す平遥古城がある。明清時代の中国の地方都市は、多くがこのような姿だったといわれているが、城壁だけでなく、街路配置や古建築が残されているのは数少ない。
平遥古城は、県城として3里四方の城壁なかに、役所、持病などが左右対称に配置され、明清時代には、山西商人が活躍し、中国最初の「銀行」が誕生したこともあり、大商人の邸宅なども残る。
郊外にある五代から清代の仏像を多数擁する2つの寺院を含めて、世界文化遺産に登録された。
 
 

平遥古城

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明、清時代の町並みが残る南大街(明清街)に立つ市楼。高さは18.5m。清の1688年に建てられたもの。
 
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市楼からの南大街北方面。左手の商店には、ファサードのような飾りが見える。
 
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市楼からの南大街南方面。
 
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骨董品の店などが並ぶ南大街(明清街)。平遥観光のメインストリート。奥に見えるのが市楼。
19世紀に山西商人が大活躍し、金融業で栄えていた時代には、これらの通りは東洋のウォール街とも呼ばれていたという。
 
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城内の東側にある、都市の守護神である城隍を祀る城隍廟。
財神廟、竈君廟を左右に配置し、かつての様式を残している。
城隍は、冥界の裁判官でもあり、この廟と対をなすように、町の東側には現生の裁判がおこなわれる県衙がある。
 
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財神廟にある清代に造られた戯楼(舞台)。この時代の建築の傑作とされているそうだ。
 
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城隍廟近くにある文廟。対をなす城の西側には武廟が立つ。
 
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県街に続く衙門街と聴雨楼。
 
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明代の1370年に建てられた県の役所、裁判所である県衙。中国国内では数少ない現存するもののひとつ。
奥の建物は大堂で、知県(県知事)が公務を行ったところ。
 
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県衙の建物群。牢獄なども残されている。
 
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県衙の二堂。
 
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城壁に6つあるうちの門のひとつ、鳳儀門。西側に開く2つの門のうち、北側のもの。
 
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平遥のシンボルでもある城壁。
明代の1370年に拡張されたものが、現在まで残されている。
周囲は6.163km、高さ10.67m、写真のような見張り用の敵楼が72ヵ所ある。
 
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鳳儀門上から見た城壁。
城壁の外側には堀がめぐらされている。
 
 

双林寺

平遥古城の南西6kmにある。北魏の時代に創建された古刹。2500体とも言われる塑像が有名で、建物、塑像ともに明代のものが中心。
 
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城壁のようになっている寺の周囲。
 
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天王殿。迫力のある明代の四大金剛像が並ぶ。中には元代の像もおさめられている。
 
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大雄宝殿。
 
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千仏殿に安置された明代の自在観音塑像。特徴的な座り方をしている。
 
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菩薩殿にある、明代の千手千眼観音菩薩坐像。
 
 

鎮国寺

平遥古城の北東12kmにある。963年、五代十国北漢の時代に創建された。
 
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万仏殿。後世の修復の手は入っているものの、創建当時の様式を保ち、中国で最古の木造建築の部類に入る。
 
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万物殿に安置された塑像。如来、菩薩、仏弟子、天王、供養者など、11体の塑像が並ぶ。これらは創建の五代十六国時代のものだが、唐の様式を継承した貴重なものだという。
 
 
 
旅行記
2004年12月13日  
 
ここまでの旅行記雲崗石窟の項参照
山西省省都太原のホテルを早朝に出発。
バスターミナルまで移動し、平遥行きのバスへ。タクシーの運転手に片言の中国語で平遥に行きたい旨を伝えたら、切符を買ってくれ、乗り場まで連れて行ってくれた。
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片道は20元(300円ほど)。1時間30分ほどの行程。
平遥駅に到着し、古城までは歩ける距離ではあるが、大変寒いので輪タクを利用。
輪タクならば、古城の車の入れないエリアまで行ってくれる。
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幌はあったが、かなり寒い。「市楼へ」とお願いしたところ、城門を超えて城内へ、さらに市楼付近まで近付いたが、南大街などの中心路は車両通行禁止なので、少し手前に停められた。
城内は徒歩で観光。それほど大きくないので、歩きまわって楽しいところではあるが、何せ寒いのが難点。
家々から石炭か何かを燃やすにおいが漂っていた。
郊外の寺には、城門前でタクシーがつかまらず、輪タクに交渉。幌のないタイプだったが、我慢できるかと思い乗ることに。
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6kmの道のりを自転車ではやっぱり遠かった、時間がかかるということは、寒さもひどいということで、2つのお寺を回ってもらう予定だったが、双林寺だけであきらめ、駅で降ろしてもらい、タクシーに乗り換えた。
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再度平遥駅に戻り、駅前でバスに乗り換え、太原に戻る。
太原からは夜の国内線で北京へと戻り、元のツアーに組み込まれたホテルへと戻った。