アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

カラット・サラーフ・アッディーン【シリア・アラブ共和国】

文化遺産】クラック・デ・シュヴァリエとカラット・サラーフ・アッディーン
登録名:Crac des Chevaliers and Qal‘at Salah El-Din[
登録年:2006年
 

カラット・サラーフ・アッディーン

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【概要】
シリアの北西部の中心都市、ラタキアの東30kmの山中に立つ、十字軍時代の城砦。3方を急峻な峡谷と森に囲まれている。カラット・サラーフ・アッディーンとはサラディーンの城という意味。
3000年ほど前のフェニキア人の時代から城があったとされている。10世紀にはビザンティン帝国領となり、12世紀初めに十字軍のものとなり、現在の城郭のほとんどが造られた。 その後1188年に、イスラムの英雄サラーフ・アッディーン(サラディン)により陥落し、イスラム勢力下となった。
岩盤を利用して造られた城壁や跳ね橋などが、堅牢な城郭建築として高く評価され、クラック・デ・シュヴァリエとともに、世界遺産に登録された。
 
 
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岩盤を垂直に削り取って作られた濠の跡。中央の岩の塔は跳ね橋を支えていた経橋脚。現在はこの濠に道路が通っている。
 
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南側の城壁。岩盤を基礎として、その上に城壁が作られている。かなりの高さになっている。現在はこの下が駐車場。
 
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駐車場から石段を上がりきると、小さな城門と塔がある。ここが入城口。
 
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城内の東側から中央部を望む。丘の頂上にあるのはビザンティン時代のシタデル(城塞)。その手前には、十字軍時代の礼拝堂やイスラム時代のモスク、風呂、宮殿などの遺構がある。中央の塔は礼拝堂の鐘楼だろうか。
 
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東側の建物群。厩舎や監視塔などが並ぶ。跳ね橋があったのはこの先。
 
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見学できるところの西の端にある塔。ここから見ると小さい建物だが、この先が1段低くなっており、逆から見るとかなり高い塔の頂上部となっている。現在はカフェで、缶ジュースなどが飲める。暑いときにはとても助かる。
 
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西側の風景。左右(南北)の峡谷が西端でひとつとなり、さらに流れ下っている。峡谷の分岐点をうまく選んで築城されたことが分かる。いくつか見えている建物は、ビザンティン時代の礼拝堂。
 
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北西側から城を見る。左手の頂上部が見学できる場所。四角く見えている塔が、カフェのあったところ。
西側の緩やかな城壁が、沖縄のグスクのよう。
緩やかに見えるが、ここから城への道は、一旦峡谷をつづら折りに下り、さらに登り返す。
 
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北東側からの眺め。j左手は、城の東側の建物群で、その手前が跳ね橋があったところ。右手のV字谷を超えて城へとアクセスする。さきほどの眺めは写真の右端の辺りから撮ったもの。
 
 
 
旅行記
2010年6月1日 シリア旅行第4日
 
【関連リンク】
クラック・デ・シュヴァリエとカラットサラーフ・アッディーン