アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

今度は金星日面経過狂想曲

2012年6月6日(水)
 
今日は満を持して『今世紀最後』の金星の日面経過(太陽面通過)のため、会社をお休み。
こないだの金環日食と同じ場所での撮影を予定していたのですが、なんと台風の影響で曇りそして雨・・・。
早朝の天気予報を見て、長野方面に行くことを決意して、家族をたたき起して出かけてきました。
 
まず向かったのは小諸。
良く行く標高2000mの高峰高原なら、雲の上に出られるかという魂胆でした。
小諸についてみると、どうも山の上も汲持っている感じ。
ホテルに電話してみると、霧の中で、なんと気温は6℃だそう。
これではだめだと、行き先を善光寺平方面に変更。
上信越道を長野方面へ。
 
ところがどこまで行っても雲が薄くなる気配がない・・・。
山ノ内町大町市長野市乗鞍高原と知人に電話をかけまくり、状況を確認すると、
安曇野方面が雲が薄いという話が!
 
よしと今度は長野道を南下。
豊科インターで高速を降り、うろうろ走ったりコンビニに行ったりしていたら、とうとう晴れ間がやって来た!!!
これは大変。
急いで観測場所探し。
荒川の河川敷が金環日食のときに良かったことを受けて、松本平と言えば梓川だろうと狙いをつけ、河川敷へ。
ちょうど良い場所があったので、そこで急いで望遠鏡を組み立てます。
その間にアストロソーラーフィルターをつけた双眼鏡でちらっと太陽を見ると、
いた!
ちゃんとほくろのような金星が太陽の前を横切っていた!
と、望遠鏡を組み立て終わらないうちに、雲が全面を覆ってしまい、また太陽が見えなくなり・・・。
 
移動しようか、それともここで粘るのか。
ここが考えどころ。
よし、今回は覚悟を決めよう。さまよった挙句に見つけたところなんだから。
腰を落ち着けて待つこと2時間。
この間に忘れていた電池を買いに行ったり、生まれたての捨て猫を発見して、なんとなく気になったりと忙しく過ごしつつ、
あと40分で世紀の天体ショーが終わってしまうという13時頃、とうとう雲が切れ始め、太陽の周りだけ青空が広がりました。
 
持ってるなあ!!
 
今回ばかりは、神様に感謝。
 
ということで、金星の日面経過
終盤だけ楽しませていただきました。
 
イメージ 1
雲の流れる中で確認した太陽を横切る金星。
 
イメージ 2
すっきり晴れた。
黒点もいくつも見えている。
最初から見たかった~!
 
イメージ 3
第3接触
これをブラックドロップと言うのでしょうか。
ピンボケかブレのような気もするけど。
 
イメージ 4
半分抜けてしまった。
ああ、もう終わり・・・。
 
イメージ 5
また105年後にお会いしましょう!
 
というわけで、本当に最後の最後をしっかり堪能しました。
河川敷を通りかかったどこかの会社員さんと、日食グラスを手に歩いてきたおばあさんには、75㎜望遠鏡で投影したものを見ていただいたら、とても喜んでくれた。
これも天文ファンの楽しみの一つですね。
 
帰りはカーナビ先生の指示に従い中央道経由で。
結局ぐるりと八ヶ岳を回るドライブをしたようなものになってしまいました。
しめて470km。
世紀の天体ショーも続くとやっぱり疲れます。
 
太陽と金星と地球が一直線に並んだこの瞬間、狭い日本の関東甲信越地方を、右往左往しているというこのスケールの違いも、おかしいやら楽しいやら。
見られたから良かったというところでしょう。
 
さ、次は木星食。
北海道にいるけど、見られるかな???