亥の子という行事
先日の山口、周防大島への旅の続きです。
ご厄介になったYさんからの情報で、翌朝亥の子という行事が行われるとのこと。
その一部を見学させていただいた。
区民館の神棚に祀られている石が主役。
お清めの御神酒も飾り付けられている
まずは区民館で「亥の子唄」を歌いながら石を擦る。
石にふりまかれたお神酒の香りが漂う
早朝の光の中、大島富士の名を持つ嵩山
その前を亥の子の行列が進む
まずは長尾八幡神社へ行きおはらいを受ける
主役の子供たちもお神酒をもらって苦い顔
おはらいの後は各家を回って石を突く
亥の子唄のリズムに合わせて、ロープを引くと石が跳ね上がる
石を突いた跡は踏まないようにするそう
手作りのポスター
本来は11月の初亥の日に行われ利行事だそうで、10歳以下の子供たちが中心になって行うものらしい。
過疎化の進む島では子供が一握りだそうで、大人や中学生も参加してなんとか続けているものなのだとか。
よくよく調べてみると、多産のイノシシになぞらえて、子宝や繁盛を祈るもののようで、
中国地方や四国地方の瀬戸内海沿岸によく残っているものだそうだ。
全く知らなんだ。
この行事は寒さのめやすにもなっていて、これが終わったら炬燵を出すんだとか。
日本の風習は奥が深い。
亥の子の唄は各地で違うもののようだが、
ここの歌詞もとても面白い。
繁盛せ~、十越せ~(十歳を越せ)というのが基本で、
昔からの祈りごとは、家の繁盛と子の成長だったということか。
まる1日かけての行事を2時間ほどだけ突き合わせていただいたが、
貴重な体験をさせてもらった!