アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

水戸の真髄

水戸室内管弦楽団第74回定期演奏会に行ってきました。

プログラムは
J. S. バッハ:チェンバロ協奏曲第1番ニ短調
 チェンバロ独奏:クリスティーネ・ショルンスハイム
ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲ヘ長調
 ファゴット独奏:ダーグ・イェンセン
ヴィヴァルディ:フルート協奏曲集から第6番ト長調
 フルート独奏: 工藤重典
J. S. バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調
ヴィヴァルディ:スターバト・マーテル ヘ短調 RV621
 コントラルト独唱&ディレクション:ナタリー・シュトゥッツマン

今回はチケットを取っていなかったので、少しあきらめていたのですが、
朝にチケットの残りを確認して急遽行くことにしました。

前半の協奏曲はどれもバロックの美しい曲でしたが、
何と言っても工藤さんのフルートが白眉でした。

後半は、まさにこれぞ水戸市津ネイという演奏ばかり。
私にとってバッハの美しさを初めて味わったのが、
サイトウキネンでのブランデンブルグ全曲演奏の際の第3番でした。
今回は、サイトウキネンの中核メンバーばかりといった豪華なメンバーでの演奏でした。
ヴァイオリンは潮田、田中直子、渡邊實和子の名手ぞろい。
チェロ、ヴィオラもベテランぞろいで、
局の美しさだけでなく、生で聴くことの喜びを再認識させてくれるような名演。
大好きなシュトゥツマンに至っては、
聖母の哀しみを全身で表す指揮と深い声で圧倒的な曲の印象を与えてくれました。

今回は、水戸の真髄を余すところなく感じさせてくれる
まさに私服の演奏会でした。