アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

【シリア旅行記】第3日 パルミラ遺跡

 
2010年5月31日(月)
ダマスカスでしっかり疲れてしまい、早く寝たので朝早く起床。
ところが朝食が8時にならないと出ないということで、結局出発は835。
ちなみに朝食はアラブの薄いパンとジャム、チーズくらいでした。
タクシーでパルミラへ行くバスのターミナルであるガラージュ・ハラスターへ向かいます。
200SPもとられましたが、後で考えれば50SPでも高いくらいかも。
 
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15分もかからず到着したガラージュ・ハラスターは、トルコのオトガルとおんなじ雰囲気で、
バス会社が並んでいる。
大抵行きたいところを近くの人が聞いてくれ、すぐに窓口を教えてくれる。
そこでパルミラ域のきっぷを買い(200SP)、さらに警察の窓口でハンコを押してくれる。
そしてバスに乗り込むのですが、バスの番号も席の番号もアラビア語で書いてあって、
さっぱりわかりません・・・。
これも誰かが教えてはくれますが。
 
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砂漠を走ること3時間。その間に水やキャンディ、アイスクリーム(有料)のサービスがあります。
写真は砂漠の中の踏み切りで出合った機関車です。
 
パルミラ(街の名前はタドモル)のバス停は、遺跡から離れた街のはずれです。
走っているときにアラブ城の特徴ある姿から、もう少しで到着というのがわかります。
 
バス停にはタクシーの客引きがいて、荷物を勝手に持っていったりします。
ここでは毅然として交渉するのが良いようです。
ホテルまで25SP、10SPの2人のタクシードライバーがいました。
もちろん10SPの方にお願いしたのですが、これにはいろいろなオプションがありました。
当日、翌日の予定を確認され、タクシーでないと行けないお墓やアラブ城のサンセットなどを勧められます。
どちらも行く予定にしていたので、1日の行動の予約をすることにしました。
ただ、高い!
ぼられたのかどうかは分かりませんが、交渉の結果、送迎すべて付きで1100SPとなりました。
 
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憧れていた四つ星ホテル、ゼノビア・シャーム・パレスです。
パルミラで唯一遺跡の真っただ中にあるホテルです。
日本からインターネットで予約しておきました。
このホテルの予約システムは、フォームに入れたものには返信が来るのですが、
その後の変更などの要望には一切返事が来なかったので、
予約が取れているか不安でしたが、しっかり取れていたようです。
 
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部屋もなかなかきれいです。
窓から山の上のアラブ城が見えました。
 
お墓は夕方の1時間だけしかオープンしないので、昼間は遺跡に行こうと向かいました。
何といっても目の前ですから。
 
 
パルミラの町への入り口「記念門」です。ここかられっ中通路が続きます。
パルミラの遺跡は世界遺産に登録されている素晴らしいものですが、
四方を壁に囲まれたベル神殿以外はすべて無料、というか、荒野にかつてのマチガ残っている状態です。
 
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ベル神殿です。入場料は150SP。
ガイドさん(英語)がいて、300SPで見どころを案内してくれます。
とてつもない暑さだったので、柱の陰に隠れながら、
かつてのパルミラの主神ベルを祭った神殿を案内してくれました。
なかなか自分ではわからないようなレリーフなども案内してくれました。
 
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ベル神殿の内陣です。
ガイドさんの知り合いのこの遺跡の中にある家に住む若者が、
鍵のかかった扉をあけてくれ、崩れ落ちた階段を祭壇の上まで連れて行ってくれました。
そこから見た北側の内陣です。
 
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北側の内陣には、羽を広げた鷲や、太陽神、惑星の神などのレリーフがかすかに見られます。
壁面の一部には、教会として使われた時のフレスコ画もうっすらと見ることができます。
ガイドのおじさんとは1時間以上にも渡り、遺跡の隅々を案内してもらい、
遺跡の中の建物で、お茶もごちそうになりました。
 
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ベル神殿を出て、今度は街の中心部へ向かいます。
列柱通路の左右に、アゴラやローマ劇場が残っています。
ローマ劇場では、映画の撮影?が行われており、
古代ローマの服装をした人たちがたくさん集まっていました。
 
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パルミラのシンボル、四面門です。
東西南北に道が広がっている、隊商都市の特徴となる門です。
ここらへんで、限界が来ました。
砂漠の夏を甘く見てはいけません。
44度の気温とじりじり射す太陽に、完全に熱中症気味になってしまい、
ほうほうの態でホテルへと帰り、一休みしました。
 
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ホテルでの休憩ののち、16時10分前に約束してあったタクシーが迎えにきたので、出発。
パルミラ博物館で2つのお墓の共通券を購入(150SP)、
遺跡の裏手にある墓の谷へと向かいました。
写真は塔墓の代表的なもので、エラベール家の墓です。
中は上まで登ることができ、いくつかのレリーフなどがあります。
 
 
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さらに移動して、三兄弟の墓へ。
こちらは地下墓で、美しい壁画が残っています。
この2つの墓は、保護のためか限定された時間での公開です。
 
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再度ホテルに戻り、さらに11830にアラブ城に向けて出発。
アラブ城はパルミラの西側にある小高い丘で、そこから見るパルミラのサンセットが美しいのです。
城(150SP)の上に登ってみることもできますが、城の前だけでも十分楽しめます。
この日の日の入りは19時20分ごろでした。
 
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アラブ城から見たパルミラ遺跡です。
遺跡の周辺に大きなオアシスが広がっているのが分かります。
また、周囲を見渡すと、墓の遺構などが散見できます。
 
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タクシーで戻るのも面白くないので、
日が陰って涼しくなったところで、城から歩いて降りてきました。
その途中で珍しい花も見ることができました。
 
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日の入りからすぐにあたりは暗くなり、ライトアップも始まりました。
およそ1時間かけて、城から遺跡の中を通り、いろいろ寄り道しながらホテルに戻りました。
 
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今日の夕飯はホテルのレストランで洋食です。
手前はハンバーガー、奥はミートソース(これは失敗・・・)です。
ここではビールも普通に出てきます。
遺跡の夜は更けていきます・・・。
 
これで2日目は終了です!