【シリア旅行記】第4日 シリア中部の遺跡群
2010年6月1日(火)
やや高いかなとは思ったが、パルミラからの出発ということもあり、かつ自由もきくので、6500SPでお願いした。
朝の光の中の遺跡を見ながら、ゼノビア・シャーム・パレスの洋風朝食を駆け足で食べて、
行程が長いので、7:30に出発。
砂漠の中の道は、まっすぐホムスへと向かう。
途中には油田もありました。
ひたすら高速道路を走り、さらに丘を登って、10:00に世界遺産クラック・デ・シュバリエに到着。
ここは聖ヨハネ騎士団が築いた十字軍の前線基地のような城。
おそらく馬も中を闊歩したのでしょう。
こういった城の中では通路が広く、傾斜が緩やかな気がしました。
中庭には教会の窓のような装飾が。
食糧庫や台所もあり、かなりの期間籠城ができるようになっていたのだそうだ。
城の塔から周囲や城の中を眺めると、ツバメが飛び交う姿が眼下に見下ろせました。
いかにもかつて栄華を誇った騎士たちの「兵どもの夢のあと」といった風情です。
城から尾根伝いの道を少し進むと、城がよく見渡せるところに着きます。
この城は一説には「天空の城ラピュタ」のモデルにもなったとか。
たしかにそんな気もします。
1時間ほど観光し、クラックを後にして、タルトゥースを経て、地中海が見えてきます。
地中海沿岸の大都市ラタキの手前で道を山へと入ります。
相当飛ばしましたが、クラックから2時間10分ほどかかりました。
2本の断崖をもつ渓谷に挟まれた台地に、いかにも堅牢という言葉がしっくりくる城がありました。
今でも城に向かう道は、渓谷をつづら折りに降りて行き、谷底で川にかかる橋をわたってさらにつづら折りに登ります。
川の合流点にあるため、三角形の二辺を断崖絶壁が守っているので、底辺にあたる部分には写真のように人工的な堀がありました。中央の岩搭は削りだされたものでしょうか。橋げただったようです。
石段をのぼりつめて城に入ると、猛暑の中ということもあり人気のない廃墟に独特の雰囲気がありました。
正直、じっくり見学できたかと言えば、暑さでおかしくなりそうだったので、影をたどりながらの見学でした。
一角の塔にはカフェがあり、冷たいジュースがおいしかった~!
そこから見る朽ちかけた城壁や、キリスト教徒に支配されていたころのビザンティン教会の跡は、
沖縄のグスクのような雰囲気がありました。
ここでも観光は1時間ほどでした。
高級な別荘が立っている街を通りました(なんという町だったか・・・?)。
夏になるとにぎわうところなのだそうです。
そしてカルスト台地がこの写真のところで急激に終わります。
一気に川に沿ってできた平原へと落ち込んでいるのです。
見下ろすと一面に麦が実っていました、
ちなみに、この平原地帯は、古代からいくつもの町が建設されていたようです。
現在の最大の町はハマです。
平原の中の少しだけ高くなったところに、シリア最長の列柱通路が続くアパメアの遺跡があります。
サラディン城から1時間30分ほど。15:40に到着です。
ちなみに、この間昼食は一切摂ってません。
時間がなかったのと、食欲もなかったもので・・・。
中央の柱は奉献柱、右は門の跡です。
この遺跡では、斜めに溝が切られた柱が特徴だそうです。
ここもかなり暑かったので、じっくりとは見学していられませんでした。
もちろん酷暑のため観光客がおらず、
珍しい私たち目当てにバイクで追いかけてくる売り子がやってきます。
遺跡で拾ったという古代のコインを売っているのです。
(本物か???)
いらないというとバイクに乗って走り去るのですが、
少し先でまた待っています。
会話も楽しかったので、最後には思わず数枚のコインを買うはめに。
アパメアからこの平原最大の都市ハマのバスターミナルまで送ってもらい、
そこからアレッポ域のバスに乗りました。
一日の運転お疲れさまでした。
とはいっても、運転手さんはパルミラまで帰るのです。
タクシーの観光は、とても楽で、なかなか見られない風景を見ることができ、
さらに、カルダモン入りのチャイをポットに入れて御馳走してくれたりと、
慣れているドライバーさんにも好感が持てたので、
チップを入れて7000SPを渡しました。
バスは1時間30分ほどでアレッポへ。125SP。塔っ着は19:10くらいでしたが、
まだまだ明るい時間です。
そこからは街の中心部は近いのですが、
ぼったくりのタクシーに乗ってしまって、250SPも取られてしまいました。
おそらく50SPくらいです。
本日の宿は、旧市街の中にある伝統的建築のホテル。
なので、アレッポのスークの中をトランクを持って歩きました。
もう店じまいの時間みたいですね。
チェックインして、荷物を置き、少しだけスークへ。
今日は何も食べていないので、何かし入れようと思ったのですが、
こんな感じのものだけでした。
ちなみに、これは甘いもので、お菓子のようなものでした。
(ここら辺からおなかの調子が・・・)
これにてずいぶんと移動の多かった3日目が終了です。
この工程を公共交通機関をつかってするとなると、
ずいぶんと乗り換えが必要で、しかも自国通りに走るバスではなく、
ひとがあつまってから走るセルビスタクシーがほとんどなので、
3日くらいかかるはずです。
時間のない旅行では、このような方法が適当なのかもしれないですね。