アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

秘密の花園 軽井沢・ガロ山

2012年4月29日(日・祝)
 
ゴールデンウィークの前半はいわきに帰省。
アカヤシオの花が夏井川渓谷で遅れて見ごろを迎えているという情報があったので、見に行こうと思っていましたが、川向うの花では物足りないと思っていたところ、あまり知られていないアカヤシオの山があるという情報をキャッチしたので、行ってみることにしました。
 
その場所は、軽井沢。
 
長野県ではなく、いわき市北部の地名です。
信州からの移住者が住み着いたところだという話もありますが、さて真相はどうなんでしょう。
水石山の北部、夏井川渓谷の南側に位置し、震災前にはアカヤシオの観察会を集落で行っていたとのこと。
ということで、高速道路をちょっとだけ使って軽井沢に向かいました。
 
向かう山の名前はガロ山。
ガイドブック塔には決して出てこないもので、あくまで集落の人たちしか知らなかったところなのでしょう。
そこにアカヤシオが咲くというので、道を開いたようです。
ちなみに名前の由来は集落から見てこの山を越えた先にある、いわきの名所背戸画廊からきているようです。
Google earthで確認すると、確かに位置関係は正しいようです。
 
イメージ 1
集落に入っていくと、確かに庭先にアカヤシオが植えられているのが見えます。
そして、この看板。
ここを右に入っていきます。
 
その後神社の鳥居を過ぎ、集落を抜けきると、山道に入っていきます。
舗装が途切れてすぐのカーブミラーを右に入ると、すぐに遮断機があります。
 
イメージ 2
この遮断機が登山口になります。
手前の路肩に車を停めて歩きだします。
 
イメージ 3
10分ほど進むと、お手製の看板があります。
ここを左に入ります。
右に林道が続きますが、周回コースを取る場合はここに帰ってくるそうです。
 
符で林道やエイザンスミレ、アケボノスミレなどを見ながら少し荒れ気味の道を登っていくと、杉の植林の中に入っていきます。
 
イメージ 4
この看板を目印に進むと、急坂になります。
斜面に簡易な階段が作られています。
一気に上ると、道がいったんなだらかになり、稜線の鞍部へとたどり着きます。
鞍部から右に段が続いているので、そこを登っていくと、アカヤシオの花がちらほら見えてきます。
 
イメージ 5
岩肌をうっすらと染めるアカヤシオの花。色の濃淡があるのが分かります。まだ芽吹きの前の木々の間に見えているので、写真に撮りづらい花です。
 
イメージ 6
登りきると、山頂の標識がありました。
標高差は200mほど。40分ほどで到着です。
 
先に見えている看板は天狗岩という展望所です。
そこから少し下ると、突き出た岩があります。
 
イメージ 7
これが天狗岩。
かなり高度感があり、恐怖感もあるところです。
夏井川渓谷の谷と、周辺の山が見渡せます。
 
イメージ 8
びっしり咲くのではないところが、とても美しいアカヤシオ
 
イメージ 9
この日はかなり暑かったので、青空が少しかすんだ色になっていました。真っ青な空に花の色が生えたと思うんですが、少し残念です。
 
ガロ山からは稜線をぐるりと一周できるよう道が造られているようですが、今回は来た道を戻ります。
25分ほどで登山口に戻りました。
 
来るときに通った鳥居のところから神社を入ります。
鳥居には「山の神」と書かれています。
 
イメージ 10
神社の社殿は2つあり、左手のところには写真のような天狗が祀られています。100年ほど前に奉納したものだという情報が、ネット上に書かれていました。
岩稜の山にはやはり修験道や天狗に関する歴史があるんですね。
なかなか良い顔の天狗さまでした。
 
いわき市の軽井沢。原発事故の影響がぬぐえないいわき市北部ですが、私たち以外にもう1台車停まっていたので、きっと登っている人がいたんだと思います。
アカヤシオの美しい秘密の花園がまた1つ増えました。