サイトウキネンフェスティバル松本20周年記念スペシャルコンサート
2012年9月9日(日)
今年は公式プログラムのチケット販売の終わった後に、20周年記念のスペシャルコンサートが開催されることがアナウンスされた。
ちょうどその日は八方尾根登山が予定されていました。
そのため、リフトに乗りながら必死にスマホで予約を取りました。
今回の自分としての目玉はベートーヴェンの合唱幻想曲。
今回のピアニストがピーター・ゼルキンというのも、また嬉しい。
それでは曲目。
フンパーディング:歌劇「ヘンゼルとクレーテル」前奏曲
~サイトウキネンフェスティバル松本20周年映像~
サイトウ・キネン・オーケストラ 指揮:ルドヴィック・モルロー
ピアノ:ピーター・ゼルキン
SKF松本合唱団 SKF松本児童合唱団
SKF松本合唱団 SKF松本児童合唱団
武満徹:小さな空(アンコール)
サイトウ・キネン・オーケストラ 指揮:ルドヴィック・モルロー
ピアノ:ピーター・ゼルキン
SKF松本合唱団 SKF松本児童合唱団
SKF松本合唱団 SKF松本児童合唱団
とても盛りだくさんの内容で、休憩や映像上映を挟んで3時間近いコンサートでした。
古典交響曲は大好きな曲目。サイトウキネンで聞くことができてとても満足。
水戸室内管弦楽団で聞いた時は、とても音が輝いていて感動したが、ここではやはり大きな安定感に感銘を受けた。
スズキ・メソードの子どもたちは、とても上手。
ただ、あれだけ多くの子供たちが同じメロディーを弾くのは、なんとなく違和感。
パートに分けるのは、さすがに小さい子には難しいのか、教育法なのか。
合掌幻想曲は、ピーター・ゼルキンが哲学者のようにピアノに向かい、1つ1つの音をまさに奏でていく印象。
耳にとてもなじむあのメロディが繰り返され、最高潮に達したときには、背筋がゾクっとした。
ただ、ゼルキンのピアノはあれが正解なんだろうか。
しっかりと奏ですぎというか、正確さを求め過ぎというか、なんとなく生気が感じられなかった。
去年のバルトークはとても勢いがあったので、そういう解釈なんだろうか。
最終日の盛り上がりもあり、大きな拍手が送られる中、ゼルキンが席に着く。
そして、とても美しいメロディを奏でる。
こちらは、心にしみわたる、本当に美しいメロディと演奏。
静かにオーケストラがそれに寄り添い、日本語の美しい合唱へと引き継がれる。
町がいなく武満サウンドだと思った。
合唱が入ってきたときに、不覚にも涙が流れた。
作詞作曲が武満通りと言う合唱曲だということは後から知った。
これは大好きな曲がもう一つ増えた。
さらなる大拍手ののち、出演者全員に花が渡され、お開きとなった。
最終日はこれが楽しい。
私たちもリンドウをもらって、帰路についた。
今年は小澤征爾さんが指揮をせず、会場でもお会いすることはできなかったが、大満足、そしてサイトウキネンの底力を感じた夏だった。