アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

蝶ヶ岳パノラマ山行

2011年8月26~29日
 
レポートが遅くなりました。
8月末に北アルプスに行ってきました。
今回は随分と目いっぱいの行程でした。
 
26日の夕方、ゲリラ豪雨の中の東京を出発。
サイトウキネンフェスティバルのオーケストラ公演にギリギリで到着。
ピーター・ゼルキンの知的なピアノの調べと、チャイコフスキー4番の美しい音楽に浸り、古い友人たちと美味しいお酒を堪能。松本市内に1泊。
 
その後東京チームと合流し白骨温泉を経由して乗鞍高原へ。
休暇村でのんびりと高原の夏を過ごしました。
 
そして28日、山に向かいました。
今回蝶ヶ岳を選んだのは、槍保高連峰の大パノラマを見たいから、なのですが、このところ天気に恵まれていません。祈りながらの出発です。
 
沢渡を経由して上高地へは早朝6時に到着。
朝食を食べ、まずは横尾までの3時間の歩きです。
 
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河童橋でまずは記念撮影。
川霧の奥に焼岳が見えました。
 
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梓川の美しい川原。日本の名だたる山に囲まれた別天地です。
 
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歩き始めて2時間、徳沢に到着。
気持ちの良い山小屋です。
 
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さらに1時間、横尾に到着。ここから穂高槍ヶ岳そして、これから向かう蝶ヶ岳と道が分かれます。
 
ここから一気に稜線までの登りが始まります。
これがなかなかきつかった。
体の重さがずっしりと足にきてしまって、40~50分で少し休まないと、ちょっと歩きとおせない感じでした。
でも森がきれいで、良い道です。
すれ違った下山のパーティの方に、朝は絶景だったと聞かされ、1日間違ったかなという不安がよぎってしまいました。
 
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通称第二槍見台からの槍ヶ岳
ようやくてっぺんを見せてくれました。
 
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針葉樹の森を歩き、稜線に近くなると、一気に森林限界を越します。
 
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稜線に出ると、穂高の峰々がど~んと姿を現しました。
森林限界もくっきりと写っています。
 
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稜線は二重稜線になっています。松本側は雲がかかっていました。
 
稜線の上にある蝶ヶ岳ヒュッテにチェックイン。
大部屋でしたが、何とか1人2畳程度のスペースを確保できました。
そして、お酒を飲みながらの至福タイムが始まりました。
 
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お酒を飲みながら、雄大な夕暮れを味わいます。
上高地方面にかかる雲です。
夕食を食べ、さらに飲んでいると、外は次第に暗くなってきます。
山にかかっている雲も一気に抜けていき、空には星が出始めます。
天然プラネタリウムの始まりです。
 
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夜には美しい星空。ものすごい星の数で、天の川がくっきりと見えていました。
写真はいて座あたりです。
1時間以上にわたって、三脚なしで撮影を続けました。
槍保高連峰の稜線には、山小屋の灯りがいくつも光っていて、それはそれはきれいでした。
 
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翌朝、雲ひとつない空が広がっていました。松本側は雲海です。
どうにもトイレ臭くて眠りが浅かったので、思い切って早めに起きてみました。
ようやく悪いめぐりから解放されて、絶景に出会えました。
オリオン座が上がり、冬の星座が朝日に隠されていきます。
浅間山の噴煙が遠くに見えていました。
 
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夜明けを待つ人たち。
本当に素晴らしい光景でした。
 
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夜明け前の保高連峰。
うっすらrと低空にある雲がピンク色になっていきます。
 
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太陽が顔を出すと、一気に頬があたたかくなります。太陽は偉大です。
モルゲンロートに染まる槍ヶ岳が秀麗な姿を見せています。
どこを見ても美しすぎて、写真を撮るのが大変。
大きな風景なので、切り取り方が分からず、焦ってしまいます。
 
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朝の絶景を味わう人たち。
みんなカメラやビデオを持っています。
赤い太陽も、一気にいつもの色に変ってしまいました。
 
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朝食後、蝶ヶ岳ヒュッテを出発します。
まずは裏手の最高地点まで行き、記念撮影。そして 長塀尾根を下ります。
稜線のすぐ下の森林帯に入ると一気に展望がなくなるので、じっくりと眺めを堪能します。
 
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常念岳雄大な山容を見せていました。
 
一気に徳沢まで下りていきます。
足ががくがくしてようやく徳沢に到着、ソフトクリームをいただきました。
そして1時間30分を歩き切り、上高地へ。
へとへとになりながら到着した上高地は、一気に観光地でした。
 
沢渡を経由して、休暇村乗鞍高原へと戻ってお風呂をいただき、松本駅から帰京。
いやあ、実に実に充実した旅、山旅でした。