アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

済州島の旅 【第2日】ハルラ山登山① 登山口~山頂

2012年4月14日(土)
 
さあ、登山本番の日。
世界自然遺産の構成資産でもあり、大韓民国の最高峰であるハルラ山に登ります。
標高は1950m。
日本の山だとしたら、まだ冬山登山を覚悟しなくてはならない標高ですが、この山は年中登山が可能とのこと。
 
5時に起床、6時にはホテルを出発。
城板岳(ソンバナク)登山口には6時40分に到着。
大きな駐車場に、結構な数の車が停まっていました。
もうすでに登り始めている人が多いようです。
 
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登山口にあるハルラ山国立公園の碑。
ここにはビジターセンターのような建物と、トイレがあります。
 
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全体像を確認しましょう。
済州島の中央にあるハルラ山(というより、済州島自体がハルラ山と言ってもいいのかも)には、4本の登山道があります。
そのうち、東側から登る城板岳登山道と、北側から登る観音寺登山道の2本が山頂まで続いています。
どちらのコースも登りは5時間程度、下りは4時間程度。
城板岳登山道は、登山口の標高が約750m、片道9.6km、
観音寺登山道は、登山口の標高は約600m、片道8.7km。
どちらを選ぶかは好みだと思いますが、今回は城板岳を登り、観音寺を下るルートにしました。
ちなみに公共交通機関でのアクセスは、城板岳登山口しかないようです。
 
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こちらが城板岳登山口。このゲートから歩き始めると、本当に緩やかな上高地のような散歩道が続きます。
楯状火山だけあって、すそ野が本当に広いことを実感させられます。
 
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まずは、良く整備された階段状の道。
雑木林にはまだ芽吹きがありません。ユズリハの緑岳が良く目立ちます。
足元には、オオヤマフスマのような花や、エイザンスミレ、ヒゴスミレなどが見られました。
 
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標高を示す石柱は、100mごとに置かれています。
登り道では良く目立つので、励みになります。
何しろ緩やかに上っていくので、標高を稼いでいる感覚がなくなってしまいます。
 
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1つ目の休憩ポイントであるソクバンです。
ここまでは3.5km、1時間15分でそた。
避難小屋とトイレがあり、ウッドデッキが敷かれています。
ここで簡単に朝食を食べました。
 
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歩き始めると、クマザサの道になります。モミのような針葉樹があたりに増えてきます。
段々と傾斜がきつくなってきますが、それでも緩やかな方です。
紗羅岳の火口湖を見に行く道を右に分けてさらに進むと、ベンチがあり、そこで一服。
もう9時を過ぎました。
 
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さらに高度を稼いでいくと、1400mを越えたあたりから、周囲の樹木の背が低くなり、溶岩台地のような場所に出ます。行く先のハルラ山が、ようやく姿を表します。
右に見えている標柱は、おそらく250mおきに設置されているもので、これも良い目安になります。
 
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道脇には何か所もこの表示板があります。これで現在の場所が把握できます。
この写真は、山頂まであと2.5kmのところです。
 
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溶岩台地の上には、ツツジ畑待避所があります。
ここはこのコース唯一の有人小屋です。
多くの登山客が休憩していました。
ここで9時40分。
周囲はゲンカイツツジの群落だそうですが、あと一月ほど後になります。
 
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この対j比所の名物はカップラーメンのようです。
オンシーズンやちょうどご飯時になると、行列ができるそうです。
この窓口で頼むことができます。
カップラーメンは1500ウォン。120円ほど。良心的な値段です。富士山もぜひ見習ってほしい・・・。
 
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キムチ味のラーメンで、ゴミは持ち帰りなので、袋を一緒にくれます。
まだ早い時間なのですが、ここはもう通りかからないので、ラーメンを1杯いただきました。
ピリッとしていて、私には少し辛くて、汁を飲み干すのが辛かった・・・。
 
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つつじ畑待避所を出発するところに看板があります。
ここに書かれているのは制限時間です。
この時間を越して山頂方面に行ってはいけないのです。
まだ今日は余裕があります。
 
ちなみに後で発覚するのですが、ここに薄手のアウターを忘れてきてしまいました・・・。
 
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傾斜がきつくなり、周囲の森も針葉樹が中心になります。日本でいえば亜高山帯に入りました。
雪がところどころに残っています。
なんとか雪を避けながら歩くことができましたが、やはり冬にはそれなりに積もるようです。
 
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1700mを超すと、ごろごろした溶岩の上に木道が施設されたコースになります。
写真を見てもわかる通り、この日は快晴だけでなく暖かくて、半袖でもよいくらいでした。
寒いことばかり想像していたので、拍子抜けです。
ちなみに、リュックも背負っていない人も見えます。
韓国の方たちは両極端で、しっかりした装備の人と、かなり軽装の人とが混在しています。
コースとしては悪天候でもなければ、軽装でもまあ問題ないのかもしれません。
 
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1800m付近は、森林限界を超え、火山独特の風景の中を進みます。少しずつ休憩をはさみながら、着実に上っていきます。
 
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振りかえると、いくつもいくつもオルムと呼ばれる寄生火山が見えていて、なかなか日本では見られない風景が広がります。
 
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雰囲気としては山頂に近くなってきた感じがします。
カラフルな服装の行列も人数が多くなってきました。
 
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那須の茶臼岳、安達太良山、そんなところの風景にも似てる気がしますが、聞こえてくるのはすべてハングル。
外国で山に登るのも面白いものです。
 
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一歩一歩、山頂に近付いていきます。
 
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小屋と大勢の人が見えてきました。おそらくあそこが山頂の火口の縁です。
木の階段は古いところを直しているようで、山頂付近は比較的新しくなっていました。
 
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とうとう山頂にたどり着きました。
到着は11時50分。
休憩を随分しながらですが、予定通り5時間で登頂を果たすことができました。
天気が良いのが何よりでした。
 
ということで、ようやく山頂にたどり着きました。素晴らしい展望と下山は次回にします。
 
 
≪コースタイム≫
6:50  城板岳登山口(トイレあり)
8:05  ソクバン(トイレあり) 出発は8:25
9:05  紗羅岳分岐上野ベンチ 出発は9:10
9:40  ツツジ畑待避所(トイレ、売店あり) 出発は10:20
11:50  山頂