アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

済州島の旅 【第2日】ハルラ山登山② 山頂~下山口

2012年4月14日(土)
 
ハルラ山山頂に到着してからの続きです。
山頂にあるウッドデッキを登りきると、目の前に西側の火口壁が見えてきます。
さらに手すりに向かって進むと、ぱっと火口の雄大な風景が広がります。
 
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ハルラ山のシンボル白鹿潭(ペンノクタム)が水を湛えていました。
ハルラ山の最高地点は向かい側の火口壁にあるのですが、そこは登山禁止。
ということで、ここが韓国最高地点です。
 
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山頂の標識です。ハングルでしか書いていないので、何一つ読めませんが、おそらく「ハルラサン」と書いてあるのだと思われます。文字数が合わないかな?
 
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山頂ではしっかりとしたお弁当を食べている方たちが目立ちます。
そして何と言ってもにぎやか。別な言い方をすればうるさい。
それもそのはず、写真の後ろに見えている瓶はすべてマッコリです。
何のことはなく、こんな山の上で酒盛りなのです。
これには驚きました! あと1200m以上下るというのに。
 
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山頂部から北側を見たところです。
この方向が観音寺登山道となります。
下山はこの方向です。
 
山頂で40分ほどいましたが、日本人グループが1組登ってきました。
初めて出会う同胞です。
こんな会話をしました。
 
私「こんにちは、日本からわざわざ登りに来たんですか?」
 「え、ええ、そちらもでしょう?」
私「ま、そうですが。どちらからですか?」
 「名古屋です」
 「最高の天気で良かったですね」
 
よそよそしいですね。
これにはわけがあります。
登山中各所で日本語をしゃべっていると、結構な数の人たちが日本語で話しかけてくるのです。
「東京からですか?」「がんばって」
韓国の方は相当数日本語が話せる方がいるようです。
そのため、ふと話しかけた私が、日本語の流暢な韓国人か、本当の日本人かがわからないため、なんとなく探り探りになったものと思われます。
 
その後観音寺登山道を下り始めたときに、逆に登ってくる日本人グループと出会いました。
ガイド付きで来ていたので、ツアーなのかもしれません。
 
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さあ、観音寺登山道を下ります。12:30に下山開始です。
海がきれいに見えているルートを、下り始めます。時折済州空港に着陸する飛行機が眼下に見えます。
 
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北に続く峰には、柱状節理や気持ちのよさそうな草原が見えていますが、登山道はありません。
登山道は、奥に見える峰との間ノ谷間を下っていきます。
 
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振りかえると、山頂部の火口壁が荒々しく見えています。
 
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北側の道は、登ってきた東側の道よりも雪がしっかりと残っていて、なかなか歩きづらい道でした。
結構長い距離、雪の上の道が続きます。
ダブルストックを駆使して歩きましたが、韓国の人たちは本当に軽装。
するする走るように下っていく人もいます。
 
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森林限界の上の最後の休憩です。ここを越すと谷筋の道になります。
 
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谷沿いの道も、ウッドデッキが作られていて歩きやすい道です。
ただ、ここから傾斜が一気にきつくなってきます。
 
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ヨンジンカク待避所跡です。ここにかつては避難小屋があったようです。
その土台で休憩をとっています。
ここまで山頂から1時間5分ほど。
 
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さらに下っていくと、谷をわたる吊り橋がありました。
 
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つり橋のたもとには水場があり、行列ができていました。
 
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谷の斜面を縫うように造られた登山道。後ろを振り返ると、山頂部がずいぶん遠くなっています。
 
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三角峰待避所に到着。ここはできたばかりの避難小屋のようです。
円を多用した面白いデザインの小屋です。
 
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後ろを振り返ると、その名の由来となった三角峰がきれいな形を見せています。
 
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この待避所から登山口までの間、この軌道が施設されていました。
食糧や緊急時の人の輸送、トイレのし尿なども運んでいるのでしょうか。トイレ方向と小屋方向に分岐していました。城板岳登山道にも同じように付けられていました。同行の鉄道ライターさんによると、日本でもミカン畑などに使われているもので、登山口にある車両を確認したところ日本製だったとか。
 
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城板岳登山道と同じように標高を示す碑があります。
下りだとなかなか気付かず、通り過ぎてしまいます。
 
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森の様子も段々と変化します。
そして傾斜はどんどん緩やかになっていきます。
 
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眈羅渓谷の避難小屋は無人です。
この小屋で最後の大休止をしました。ここら辺まで来るとさすがに足の疲れもひどく、膝ががくがくしだしています。あまり山登りに慣れていないメンバーは、そろそろ遅れ始めていて、少しずつ休憩をはさみながらの下山となります。むしろ足にはその方が良いので、ゆっくりゆっくり進むことにしました。
 
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小屋を出るとすぐに渓谷に下りていきます。
川には水は少ないですが、いかにも渓谷らしい雰囲気になり、橋がかかっています。
道に宗軌道も一気に下りていきます。
渓谷は暖かいのか、スミレやエンゴサクなどの花が見られるようになります。
 
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渓谷を過ぎると、より一層道は緩やかになります。
 
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川沿いの甌穴で、足を冷やしている人たちがいました。
流れがないので、足湯みたいな状態。
ちょっと足を入れたくないかも・・・。
 
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さらに下ると、溶岩洞窟のクリン洞窟があります。
中に入ることはできませんが、溶岩洞窟のできた環境が良くわかります。
 
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山麓に咲いていたキスミレです。関東周辺ではあまり見ることができないので、夢中になってしまいましたが、1株しか目につきませんでした。
 
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こちらはカンアオイの仲間、アツバサイシンのようです。日本にはない種です。
たくさん葉がありましたが、花が見られたのは10株程度でした。まだ早いようです。
 
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よ卯約たどり着きました!
ここが観音寺登山口です。時間は17:30。下山に5時間かかりました。おそらくかなり遅めですが、それでも足への負担は少なく歩くことができたので、大満足のゴールでした。
 
ここから済州市街に戻り、ホテルに帰ります。
さすがに腕は日焼けで真っ赤、汗臭い状態なので、シャワーで汗を流しました。
 
さあ、そしてスタミナ補給のためお食事へ!
 
今晩は新済州にある「七億兆」という韓牛のお店です。
 
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ビールが美味しくておいしくて、ずいぶん飲み過ぎてしまいました。
 
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特上のハラミ、ロース、カルビをいただいて、大満足。
無事にハルラ山登山ができたことをみんなで祝いました。
 
ちなみに、今回のハルラ山は6名が参加、残り6名は済州島で整備されているオルレというウォーキングコースを歩いていました。
そちらのチームもずいぶん楽しかったようです。
 
 
【コースタイム】
11:50 山頂到着
12:30 山頂出発
13:35 ヨンジンカク避難小屋跡 5分休憩
13:57 三角峰待避所 20分休憩
14:45 ケミモク
15:30 眈羅渓谷待避所 15分休憩  ※ここからのタイムはかなり「ゆっくりです
17:30 観音寺登山口