クイナ あかいな あいうえお
クイナの仲間にヒクイナというのがいるそうで、こないだクイナを撮影しているときに、同じところに住んでいると教えていただきました。
図鑑で見るとなかなか魅力的な鳥さん。火水鶏ではなく緋水鶏。つまり赤っぽいクイナということ。
今日も休みなので、早速出発。
こないだクイナに偶然出会ったところの近くで、オオバンが泳いでいました。この鳥、カモではなくクイナ科。なので、幸先よく1枚。
今日は水面が凍ってしまっていてカモもいないし、クイナの姿もないので、もう一つの場所へ。
こちらではスズメは大量にいるものの、なかなか他の鳥が出てこないので、ずいぶんとウロウロ待ちました。
土手に猫?と思って双眼鏡を向けると、なんとイタチ。写真が撮れずすぐに藪の中に入ってしまいましたが、さすがにきれいな毛。もしかしてイタチのせいで鳥が少ないのかな?
カワセミが飛んできて、何度も水の中へダイブを見せてくれました。ほとんど空振りだっようたけど。
初めて水面から飛び上がるところが撮影できました。結構必死の形相に見える・・・
あきらめて帰ろうかと思ったときに、ふと小さな水路のところに鳥の影。
ツグミあたりかと思っても念のため双眼鏡を向けると、え?マジ?ヒクイナ??
どうみても図鑑で見たヒクイナのシルエット。多分・・・
早速カメラを構えるとすでに藪の中。こうなったら帰るわけにはいかない。
静かに動きをとめると、葦の中から鳥の歩く小さなカサコソが聞こえてきます。お、何か動いたぞ!と双眼鏡を向けると、何か灰色のものが動いてる。根競べ。じ~っと眺めていたら、葦の中から出てきました!
ヒクイナ? でも赤くないぞ・・・ クイナ? でもシマシマじゃなかったっけ?
でもまあ撮影だけしておこうとパシャパシャやっていたら、ベテランらしきカメラマンさんが後ろを通って、
「ん?何かいるか?あ、なんだ、クイナか」
と言って立ち去ります。
やっぱりクイナだったか、そして私の好きなクイナはそんなにみんなが狙ってるわけではないのかなんて思いつつ撮影を続行。
帰ってからいろいろと調べたら、こちらも見たかったクイナ科のバンということが判明。大判小判ならぬ、オオバン&バンを達成!
ただ、冬羽なのでやや地味なようで、くちばしも夏は赤くなるみたいです。
ベテランウォッチャーも知らなかったのかな?
バンがまた葦の中へ入ってしまったので待っていたら、そこだけではないかさこそ音が聞こえたので目を転じると、なんと水べりを歩くクイナっぽい姿が!
そっと見やすい位置へ移動して双眼鏡を向けると、これこそヒクイナちゃん!
さっき見たのは幻ではなかったのです。
葦の枯葉の中を歩くので、なかなか姿全体が見えず、じっくり歩みに合わせて移動しながら撮影。たまに水の方に出てきてくれるけれど、すぐに縁の方へ行ってしまいます。
岸に上がらないでくれるのだけがありがたい。
最後に岸の開けたところを通ってくれたので、しっかりお姿を拝見できました。そのまま葦原の中へ。
バンはどうなったかなと少し戻ってみると、また葦から出てきてくれました。
なんと水を泳ぐこともできるんですね。水かきはなさそうですが。
そのまま藪の影に隠れて見えなくなってしまいました。
いやあ、クイナクイナクイナで満足です。
ところがそれだけでは終わりません。
駐車場に向かう広場で、カメラマンさんが何かを撮影していました。
これも前にベテランさんから教えていただいたトラツグミでした。
毎回気にはなっていたものの出会うことはありませんでしたが、とうとう姿を見せてくれました。
遠巻きにカメラマンさんたちが見守る中、ずいぶんじっくりと撮影をさせてくれました。
そんなこんなで、前半はほとんど成果がなかったものの、後半怒涛の役者登場で、なかなか楽しい探鳥でした。