アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

エビネ【ラン科】

エビネ(海老根)

科名:ラン科エビネ
学名:Calanthea discolor
別名:ジエビネ
草丈:30~50㎝
 
イメージ 1
2010年5月22日 東京都
 
落葉樹林内に生える野生ラン。連なる偽球茎を海老に見立てた名前だという。葉は毎年生えてくるが、前年までの葉も枯れずに数年残るという。個体による花色の変化が大きいそうで、上の写真の個体は、花が黄緑色に近い。
 
 
イメージ 2
2010年5月22日 東京都
 
上の写真の個体は、赤みを帯びた茶色。花をひとつひとつ見ても美しい。その美しさから、それほど個体数の少ないランではなかったのだが、乱獲のために激減している。かつては、私の故郷のいわきでも、山採りのエビネを庭先で繁殖させたものを農家の方からもらったりした。しかし、今では庭先のものすら盗られてしまうこともあるらしい。実家では、十年以上も前に分けてもらった海老根が、ずいぶん増えて毎年美しい花を咲かせている。
 
 
イメージ 3
2010年5月22日 東京都
 
とある山の人の入らない斜面に、エビネが今も群生すると言う情報を植物写真家の方から教えていただき、探しに出かけた。なかなか見つけることは出来なかったが、同じ目的で毎年撮影にこられているという方と出会い(お互い極秘情報と心得ているので探り探りだったが)、教えていただいた。急な斜面に夢のような光景が広がっていて、小躍りして写真を撮りまくった。あまりにも興奮していて、絞りの設定をすっかり忘れたのが痛恨だった。
この群落に盗掘の手が伸びないことを心から祈っている。
 
 
 
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