アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

水戸室内管弦楽団定期演奏会

2013年1月13日(日)

年明け早々、今年の音楽初めは水戸芸術館です。
なるべく欠かさずに行きたいと思っている水戸室内管弦楽団定期演奏会
今回は大野和士さんが指揮に初登場。

志木:大野和士

ドヴォルザーク:弦楽セレナード ホ長調 作品22
ブリテンノクターン 作品60
  テノール独唱:西村 悟

シューベルト交響曲 第6番 ハ長調 D589

(アンコール)フォーレ組曲〈ドリー〉 より 第1曲「子守歌」


ドボルザークは、予想通りのMCOの素晴らしい弦の音でつつまれました。
でもやはりそこは指揮者がしっかりと手綱を握っていたような感じです。

ブリテンはもう最高。
何度もききたい。もう一度聞きたい。そんな快演。
西村さんのすばらしい歌唱は、ホール隅々しみわたるような感じ。
そこに安定した弦楽の響きが、不協和音も交えながら、不思議な世界を作っていく。
そして1曲ずつに指定された独奏楽器が、詩に寄り添う感じで鳴る。
独奏楽器は、フルート、クラリネットイングリッシュホルンハープ、ホルン、ティンパニなどで、それぞれにMCOならではの珠玉のメンバーが担当。
ティンパニは、長年ウィーン国立歌劇場ウィーンフィルに在籍していたアルトマン死。
こんなに豊かな楽器だとは思いもよらなかった…。

シューベルト交響曲は、豪華絢爛名響きと言う感じだろうか。
多様なメロディーをさまざまに弾き分け、指揮者とオーケストラの渾然一体となった素晴らしい音楽だった。

そして、アンコール。
今回んおテーマ「夜」にちなんでの選曲だそうだが、
ちょうどブリテンの曲のソリストをたどるように、独奏楽器が受け継がれる。
これがまたとろけるような名演。
ひっくり返りそうな感動を覚えながらの、大拍手の終演となった。

音楽の評論ができるわけではないので、あの感動を的確な言葉で表現できないのがもどかしいが、もうなんというか本当に満足した初コンサートだった。