アンフォラのつぼ

花鳥風月の写真とクラシック音楽(特に小澤征爾)を追いかけています。

東京カテドラルのクリスマスミサ

2011年12月24日(土)
 
東京のカトリックの大聖堂である東京カテドラルで、クリスマスのミサが行われるというので、急に思い立って行ってきました。
一度カトリックのミサに参加してみたいという思いがありました。
ただ、なかなか信徒ではない身としては行きづらさがあったのですが、クリスマスであれば信徒でない人たちもいっぱいいるだろうと思い、向かいました。
 
場所は椿山荘のすぐそば。何度も行っていたのに大聖堂があるとは全く気付きませんでした。
コンクリートの斬新な建物で、丹下健三の雪渓だそうです。
 
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ミサの最中は写真を撮影することはできませんので、終了後に中の写真を撮りました。
天に向かっていくような巨大な空間が広がっていて、コンクリートなのに決して重い感じがしない。そんな建物です。
 
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階段にはミサの開始とともにキャンドルが置かれました。
19時の回だけなのかな?
 
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大きな十字架のある祭壇です。イスの大きさでその巨大さが伝わるでしょうか。
 
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これが司教座です。祭壇の向かって左側にありました。これがあるからカテドラルなんですね。
 
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祭壇の反対側には大きなパイプオルガンがあり、ミサの音楽すべてに伴奏が付けられます。ミサ終了後には、バッハか何かの素晴らしい曲を演奏してくれ、終わった時には大きな拍手が起きていました。
 
カテドラルの内部はこんな感じです。
ミサ自体は1時間と少し、歌がたくさん歌われるものでした。ひとつひとつが興味深い儀式が続きますが、何と言っても聖体拝領を初めてしっかりと見ることができたことが、大変勉強になりました。
ミサという時間の流れとか、クライマックスの持って行き方など、きちんと体験してみると、教会音楽、教会建築、儀式すべてが、すばらしい舞台装置であることに驚かされます。
さらに、こんなにも洗礼を受けている人がたくさんいるんだということ、そして2000年前のローマ帝国時代の出来事が、極東の日本にまで伝わっているんだということ、そんなことに感動しました。
 
気になることもいくつかありました。
布教をもう少し考えるのであれば(クリスマスミサはそういう場ではないのかもしれませんが)、説教がどうもわかりにくく、なかなか心にしみませんでした。
さらに、聖歌の日本語訳、全体の言葉づかいを変えてもいいのではないかと、勝手ながら思いました。
エスへの賛美のためか、「御」という言葉が多いのですが、「み」と読ませることが多く、あまりにもいろいろなものに「み」を付けるので、文章本来の意味がはるかかなたに行ってしまうような感じなのです。
仏教における経典もわかりにくいですが、せっかく日本語を使用しているテキストなのだから、もう少し読みやすくしたからと言って、神への賛美や権威が損なわれることがないのではないかと思いました。
 
まあ、勝手な話ですが。
 
年が明けるとユリウス暦でのクリスマスがやってきます。時間がうまく合えば、今度は東方正教会ニコライ堂でクリスマスの儀式を体験してみたいなと思っています。